ふと昼食会場を見下ろすと、そこは子どもだけの世界だった。
全国各地から集まったこどもたちが,それぞれが決められたルールに沿って行動している。特別な指示がなくても,注文から食事までの行程を瞬時に理解し,整然と列に並ぶ姿は、当たり前のこととはいえ,いささか不思議な光景に見えた。
判断と決断を学ぶってとても大切
どこに座って食べるか場所を選ぶ時にも,多少の妥協を受け入れ,同時にグループが重なりあったら,互いにゆずりあったり,食事の前に席を取るのか,注文してから席を探すのか,周囲を見ながら判断したり,先に席をとってるグループでは,荷物を見張る係を決めていたり,そもそも席を先にとっても良いのかどうかスタッフに聞くグループもいたり…・。
もちろん二階部分には教員がいて,何かあればすぐに対応できる環境ではある。それでも自分たちで考えながら,行動をする彼らを眺めていると,この空間はある意味で未来の縮図にも感じられた。
現代は個人の自由をできるだけ実現する世の中にしようという動きがある。
自分の好きなことを
自分の好きな時に
自分の好きな場所で
自分の好きな人と
自分の好きな方法で実行できる社会
少しずつ可能になってきている…。次の時代,子どもたちはどんなことを考え、どんな社会をつくるのか。彼らが描く未来を心から期待している。